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社会福祉

NHK「都会の孤立死 SOSが届かない」に納得できない。 2012年03月26日

テーマ:社会福祉

 3月20日放送のNHK「追跡!真相ファイル 『都会の孤立死 SOSが届かない』」を見て、釈然としない思いが残りました。この番組は今年の1月下旬、札幌市のマンションで、40代の姉と知的障害のある妹が死亡しているのが見つかった事件を取り上げたものです。家賃を滞納しガスも止められた部屋の中で、姉は病死、妹は凍死したという痛ましい事件です。

 私はまず、「SOSが届かない」というタイトルに抵抗があります。この姉は区役所に3回も生活保護の相談に行っていました。SOSは区役所に届いていたのです。区役所は「本人が保護申請の意思を示さなかった」と言っているようですが、姉は区役所から「懸命なる就職活動」が保護の要件と説明されたため、申請をあきらめただけです。区役所が姉の相談に応えて申請を促していれば、この姉妹は生活保護が認められ、死なずにすんだとしか思えません。また「個人情報の保護が救済の妨げとなった」という意見を肯定的に取り上げたのも納得できません。NHKにはもっと問題の本質に迫った論評を望みます。

 

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