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社会福祉

福祉の現物給付と現金給付 2012年05月24日

テーマ:社会福祉

 現在、国会に提出されている「子ども・子育て新システム」法案の解説で、児童福祉法第24条がよく取り上げられています。同条は、「市町村は…児童を保育所において保育しなければならない」と規定していることから、市町村の保育実施義務を定めたものと言えます。別の言い方をすれば、市町村はお金を出せばいいのではなく、保育という現物を給付しなければならないということで、これを福祉の現物給付方式と言います。介護保険は違います。例えば、介護保険法第41条は「市町村は…要介護被保険者に対し…居宅介護サービス費を支給する」としています。これによれば、市町村は介護という現物を給付するのではなく、サービス費というお金を出すことになっています。これを福祉の現金給付方式と言います。

 かつて医療、福祉の多くは現物給付でした。それが介護保険法で高齢者福祉が現金給付に転換し、それをモデルに障害者自立支援法で障害者福祉も現金給付になりました。そして今、児童福祉の分野に現金給付を導入しようとするのが、「子ども・子育て新システム」です。現物給付は福祉を行政の責任で行う方式であり、現金給付は行政が福祉に責任を負わない方式とも言えます。そのため「子ども・子育て新システム」は「公的保育を解体する」「保育を保護者の自己責任とする」と批判されています。

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