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相続・遺言

遺言があっても、もめるときはもめる。 2012年06月14日

テーマ:相続・遺言

 私は、「相続でもめないために、遺言を作りましょう」という言い方が好きではありません。遺言というものは、「作れば、もめない」ものではなく、「もめそうだから、作る」ものだと思うからです。

 遺言の存在意義は、他の相続人の実印が不要になるということです。遺言のない相続では、何をやるにも相続人全員の実印の押印と印鑑証明書の提出が必要です。逆に言えば、相続人全員の意見が一致しなければ何もできません。不動産の名義変更はもちろん、銀行預金の引き出しもできません。これに対し、遺言があれば、他の相続人の印鑑はいらず、財産を相続した相続人のみで手続を進めることができます。つまり相続人間でもめても、手続をすすめることができるのです。このように考えると、「相続でもめないために、遺言を作る」というのはちょっと違うとしか思えません。「相続をスムーズに進めるために、遺言を作る」というなら、まだわかりますが。

 昨日の日本経済新聞の記事に、遺言の内容が原因で相続争いになったケースが紹介されていました。そのようにならないために記事では、「遺言で遺留分を侵害しない」ことを挙げていましたが、私は遺留分を侵害していないのに、相続人間で紛争になったケースを知っています。遺言があっても、もめるときはもめるのです。

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