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年末年始休暇のお知らせ 2016年12月28日

テーマ:事務所からのお知らせ

当事務所は、12月29日(木)から1月4日(水)まで休業します。

相続分の放棄と相続放棄 2016年11月30日

テーマ:相続・遺言

相続による不動産や預貯金の名義変更のため、相続分の譲渡や放棄ということを行うことがあります。相続分というのは、遺産全体に対する相続人の割合的な持分のことで、相続分の譲渡や放棄をした相続人は相続分がゼロになり、その後の相続に関与する必要がなくなります。なお、正確には相続分の一部譲渡も可能であり、一部譲渡であれば譲渡人の相続分はゼロにはなりませんが、説明の都合上、全部譲渡を前提とします。

例えば、父A(被相続人)の相続人が子BCDだった場合、BCDの法定相続分は各3分の1です。この場合、BはCに対して相続分の譲渡を行うことができます。これが行われると、相続分はBがゼロ、Cが3分の2、Dが3分の1になります。これに対し、Bが相続分の放棄を行うと、相続分はBがゼロ、Cが2分の1、Dが2分の1になります。

このように相続分の譲渡や放棄を行うとその後の相続に関与する必要がなくなりますが、よく似た制度として相続放棄があります。先の例でBが相続放棄を行うと、相続分はBがゼロ、Cが2分の1、Dが2分の1になります。しかし相続分の譲渡・放棄と相続放棄では下記のような違いがあります。

相続放棄は、その旨を家庭裁判所に陳述しなければなりません(民法第938条)。具体的には、相続放棄陳述書という書類を記入し、添付書類とともに提出します。これに対して、相続分の譲渡・放棄は相続分譲渡証書又は放棄証書に署名押印するだけです。実印を押し、印鑑証明書を提出する必要はありますが、裁判所は関わりません。

相続放棄は、相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内にしなければなりません(同第915条第1項)。相続分の譲渡・放棄にはこのような期限はありません。

最大の違いは、被相続人の借金から免れることができるかどうかです。例えばAに3000万円の借金があった場合、Aの死亡により、BCDが各1000万円の債務を相続します。その後、Bのみが相続放棄をすると、借金はBがゼロ、CDが1500万になります。これに対して、Bが相続分の譲渡・放棄をしてもBCDの借金は各1000万円ずつで変わりません。
なぜこのような違いが生じるかというと、相続放棄には「初めから相続人とならなかったものとみなす」(同939条)という効果があるからです。すなわち相続放棄をしたBは相続人でなくなるので、Aの借金を相続しません。それに対して、相続分の譲渡・放棄をしたBは引き続き相続人なので、Aの借金を相続するのです。
以上から、被相続人の借金から免れたいのであれば、相続分の譲渡・放棄ではなく、相続放棄をする必要があります。

「預金は遺産分割から除外される」ってどういう意味? 2016年10月21日

テーマ:相続・遺言

「預金は遺産分割から除外される」という最高裁判所の判例が変更されるかもしれないと話題になっています。これはどういう意味なのでしょう?

例えば父の財産を子2名が相続する場合、(遺言がなければ)2名が何をどれだけ相続するかを話し合い、合意する必要があります。この話し合いを遺産分割協議といいます。話がまとまったら、話し合いの内容を文書にして、実印を押すのが普通です。この文書を遺産分割協議書と言います。不動産の名義(登記)を変更するにも預金を解約するにもこの遺産分割協議書と印鑑証明書が必要になります。

では遺産分割の話し合いに預金は含まれなのでしょうか。そんなことはありません。遺産分割協議には不動産や株式、預金などのすべての財産が対象になります。預金を最初から除外する遺産分割協議など考えられません。結局、判例の「預金は遺産分割から除外される」とは、話し合いがまとまらず、遺産分割協議書を作成できなかった場合のことなのです。典型的には家庭裁判所で行われる遺産分割審判での話です。法律的には銀行に対する預金払戻請求権は可分債権なので、裁判所は預金は当然に法定相続分に応じて分割され、他の財産のみが裁判の対象になるとしているのです。最初の例では、預金は法定相続分の2分の1ずつで分割され、預金以外の財産のみが遺産分割の対象になるとされます。

日頃からよく「遺産は法定相続分で分けなければいけないのですか」という質問を受けます。それに対しては、「話し合いでいくらでも変更できます」と答えています。「法定相続分は話し合いをする際の目安にすぎません」とも。そう考えると「預金は当然に法定相続分に応じて分割され、他の財産のみが遺産分割の対象になる」という判例は現実にはほとんど当てはまりません。判例変更もそのような理由から検討されているのでしょう。

成年後見人が火葬、納骨の契約をできるようになりました。 2016年10月19日

テーマ:成年後見

今月、民法等が改正され、成年後見人が本人の死亡後、火葬、納骨の契約をできるようになりました。

ということは、これまでできなかったということです。成年後見人は本人(成年被後見人)の死亡により後見人ではなくなりますので、本人の死亡後、後見人として契約をすることは原則として認められていません。ですから火葬や納骨を行うことは法律上、認められなかったのです。しかし現実には葬儀などを行う親族等がいないような場合は、後見人が中心となって進めることが周囲から期待されることが多いわけです。そこでそのような場合は事実上、後見人が行うこともありました。今回の法改正はそのような現実に法律を合わせたものと言えるでしょう。

今後、成年後見人は家庭裁判所の許可を得て、「死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結」ができるようになります。火葬とは遺体を焼くこと、埋葬とは遺体を土に埋めることです。なので火葬後に遺骨を納骨することは厳密には含まれないのですが、納骨に関する契約は「死体の火葬又は埋葬に関する契約」に準ずるものとされています。

注意しなければならないのは、葬儀は含まれていないということです。したがって成年後見人は後見事務の一環として被後見人の葬儀を行うことはできません。その理由として法務省のホームページでは「葬儀には宗派,規模等によって様々な形態があり,その施行方法や費用負担等をめぐって,事後に成年後見人と相続人の間でトラブルが生ずるおそれがあるためです」と説明しています。たしかに相続人の意思とは無関係に葬儀を行い、その費用を本人の財産から支出することは避けるべきだと思います。

まとめると、今回の改正で成年後見人が本人の死亡後、火葬、納骨の契約をすることができるようになりました。しかし成年後見人が葬儀の契約をすることはできません。

夏季休暇のお知らせ 2016年08月08日

テーマ:事務所からのお知らせ

当事務所は、8月11日(木)から8月16日(火)まで夏季休暇です。

相続した空き家を売却すると、3000万円まで非課税となる特例が施行されています。 2016年06月08日

テーマ:相続・遺言

今年の4月から、空き家にかかる譲渡所得税の特別控除の特例が施行されました。これは相続人が相続した古い空き家を平成28年4月1日から平成31年12月31日の間に譲渡し、一定の要件を満たした場合には、譲渡所得から3000万円を特別に控除するというものです。

主な適用要件は次のとおりです。

①空き家の建築時期
昭和56年5月31日以前に建築された家屋(マンション等を除く)であること
②居住要件
相続開始直前において、被相続人のみが居住していたこと
③譲渡時期
相続時から相続開始日以降3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すること
④対象となる譲渡
被相続人の居住用家屋またはその敷地の譲渡であること
⑤譲渡金額制限
譲渡額が1億円以下であること

法律講座「認知症JR事故訴訟を考える」のお知らせ 2016年05月24日

テーマ:事務所からのお知らせ

          福祉&法律講座

日 時  2016年6月18日(土)10時から12時

場 所  鶴舞総合法律事務所 会議室
     名古屋市昭和区御器所通3丁目18番地 エスティプラザ御器所4階
     電話 052-852-1220     

参加費 300円(法律倶楽部会員は無料)

定 員   25名(事前に法律事務所へお電話ください)。  
      

第1部 認知症サポーター養成講座

講 師  昭和区西部いきいき支援センター職員

 認知症サポーター養成講座の出張講座です。この講座は認知症に関心のある方が、認知症を正しく理解することで、地域での理解やちょとした手助けや温かい見守りを通して、認知症になっても住み慣れた地域でずっと暮らせるまちづくりを進めることを目的とするものです。

第2部 認知症JR事故訴訟を考える

講 師  小島 高志(弁護士)  天野 勲(司法書士、社会福祉士)

 愛知県を舞台にして争われた認知症JR事故訴訟。その最高裁判所判決が今年の3
月に出されました。この事件は認知症の高齢者の事故に対して、介護している家族はどこまで責任を負うのかが争点でした。最高裁は1審(名古屋地裁)、2審(名古屋高裁)が認めた家族の責任を否定しました。裁判所は何と言ったのでしょうか。また家族の責任が認められる場合はあるのでしょうか。今後、ますます増加する認知症をめぐる法律問題を考えます。

主催 つるま法律倶楽部

年末年始休暇のお知らせ 2015年12月26日

テーマ:事務所からのお知らせ

当事務所は、12月28日(月)から1月4日(月)まで年末年始休暇です。

法律講座「後見・遺言・空き家問題」のお知らせ 2015年10月01日

テーマ:事務所からのお知らせ

日 時  10月31日(土)10時~11寺30分

場 所  昭和区松栄コミュニティーセンター

交 通   地下鉄桜通線「桜山」④番出口から徒歩5分

講 師  小野万里子弁護士・天野勲司法書士

定 員  40名

参加費  300円(つるま法律倶楽部会員は無料)

主 催  つるま法律倶楽部

空き家の固定資産税が6倍に? 2015年02月25日

テーマ:相続・遺言

 空家対策特別措置法という法律が今年の2月に施行されました。この法律は倒壊の危険がある空き家などを「特定空家等」と呼んでいます。そして「特定空家等」は住宅用地の特例が受けられなくなる方向です。もしそうなると土地の固定資産税は現在の6倍になります。これはこれまで住宅用地の特例で土地の固定資産税が6分の1に減額されていたからです。もちろんすべての空き家が「特定空家等」にあたるわけではありませんが、この法律により空き家の処分が加速すると予想されます。ただ、空き家の処分といってもその前にやらなければいけないことがいろいろあります。

1 名義を相続人に変更すること
 家の名義(登記)が亡くなった父母や祖父母のままでは処分できません。この場合は、処分をする相続人の名義に変えなければなりません。

2 土地の境界を明確にすること
 土地の売主には境界明示義務がありますので、境界が明らかでない土地は測量して境界杭を入れる必要があります。

 3 成年後見人を選ぶことが必要な場合も
 空き家の名義人が認知症などで判断能力がなくなっているときは、家庭裁判所で成年後見人を選ぶ必要があります。

 当事務所は上記の相続、測量、成年後見のいずれにも力を入れている事務所です。また空き家の相続は全国どこでも対応できます。
 

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