愛知県名古屋市瑞穂区 自己破産・任意整理・特定調停・過払金返還などの債務整理、会社設立、相続・遺言、成年後見 天野司法書士事務所 |
不動産と自己破産
Q 破産すると不動産を失うのか
A 結論的には、破産すればほぼまちがいなく不動産は失います。実際上、破産の最大のデメリットは、所有している不動産(住宅・店舗・工場など)を失うことです。そのため店舗・工場などを所有する事業者は結果的に廃業に追い込まれます。
Q 不動産を所有していると管財人事件になるのか
A 不動産に抵当権や根抵当権といった担保物権が設定されている場合、従来は不動産業者2社の時価に関する報告書(査定書)を資料に不動産価格を判断し、担保権によって確保される債権(被担保債権といいます)>不動産価格×1.5の基準を満たせば同時廃止事件とされるのが一般的でした。
しかし平成17年1月から施行された新破産法の下で、同時廃止に関する運用基準(オーバーローン基準)が整理され、最初に固定資産評価証明書を資料として用い、それでは同時廃止にならないときに不動産業者の査定書を使用するという方法が一般的になりました。
すなわちまず(A)被担保債権>建物の固定資産税評価額×1.5+土地の固定資産税評価額×2 を満たせば同時廃止事件とされ、
これを満たさなくても(B)被担保債権>査定書の不動産価格×1.5 を満たせば同時廃止事件とされます。
Q 具体的にはどうなるか
A 負債総額2000万円(うち被担保債権1000万円)という事例で説明します。
@建物の固定資産税評価額が200万円、土地の固定資産税評価額が300万円であれば
(A)1000万円>200万円×1.5+300万円×2=900万円であるので、 同時廃止事件とされます。
A建物の固定資産税評価額が200万円、土地の固定資産税評価額が400万円であるが、不動産業者の査定書2通の不動産価格の平均が600万円のときは
(A)1000万円<200万円×1.5+400万円×2=1100万円なのでオーバーローン基準を満たしませんが、
(B)1000万円>600万円×1.5=900万円であるので、 結論的には同時廃止事件となります。
Q 不動産を親族に買ってもらうことはできるのか
A 破産した人が所有する不動産を親族に購入してもらい、破産後も使用することはけっこう行われています。購入した親族には必要に応じて家賃を払うわけです。現在のところ破産しても不動産を失わない方法はこれくらいです。
担保物権のある債権者としても、競売よりも任意売却の方が高く売れる可能性が高いのでたいてい応じてくれます。もちろん親族が資金を有するか、住宅ローンを組めることが条件です。
Q 競売された場合、住宅にはいつまで住めるのか
A 任意売却しなかった(できなかった)不動産は裁判所の競売によって売却されます。競売では買受人が売却代金を裁判所に納付した時に不動産を取得することになっているので、その時まで不動産を使用することができます。現在でも競売には半年以上の期間が必要なので、破産申立から1年近く使用できることもあります。
Q 個人再生手続の住宅ローンの特則が使えない場合は
A 住宅を所有し、住宅ローンがあっても、個人再生手続の住宅ローンの特則が使えない場合もあります。その代表例が住宅に住宅ローンを担保する抵当権以外の担保権が設定され、登記(仮登記も含む)されている場合です。したがって事業者が事業資金の担保として自宅に銀行や信用保証協会の(根)抵当権を設定した場合や、サラ金の不動産担保ローンや商工ローンの(根)抵当権が設定されている場合は住宅ローンの特則は使えません。このため住宅を所有し、住宅ローンがあっても破産を選択せざるを得ない場合もあります。
自己破産、債務整理のトップページに戻る
|
Copyright © 2005 天野司法書士事務所. All Rights Reserved. |