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成年後見人の具体例

7 遠方の親族から成年後見人を依頼される。

ある時、成年後見センター・リーガルサポートからA司法書士に電話がありました。A司法書士と同じ区にお住まいのHさんという方の成年後見人に就任できないかという問い合わせでした。

成年後見センター・リーガルサポートとは、成年後見に積極的に取り組む司法書士で構成された公益社団法人で、各都道府県に支部があります。A司法書士は愛知支部に所属しています。今回の話は、Hさんの親族で東京都在住のMさんからの依頼でした。Hさんは長年、一人で賃貸住宅に暮らしていましたが、認知症が進行し、在宅での生活がむずかしくなっていました。そこで有料老人ホームに入居しようとしたところ、Hさんは自分の預金通帳がどこにあるかもわからなくなっていました。そのためHさんのケアマネージャーが東京のMさんに成年後見人の選任をお願いしました。
電話をもらったMさんは知り合いのK司法書士に相談しました。K司法書士はリーガルサポート東京支部に所属する司法書士です。そしてK司法書士がリーガルサポート愛知支部に連絡をし、Hさんと同じ区のA司法書士に要請があったというわけです。

A司法書士はMさんにHさんの自宅まできていただくことをお願いし、Mさんとお会いしました。そしてMさんからも自分が後見開始の申立人になるので、Hさんの①後見開始申立書の作成、提出と②成年後見人の就任を依頼されました。A司法書士はHさんの成年後見人になり、金融機関に預金通帳の再発行をしてもらい、Hさんの収入と資産を調べました。そうしてHさんの収入と資産に見合う有料老人ホームと契約しました。Hさんが老人ホームに入居した後、A司法書士は賃貸住宅を整理し、明け渡しをしました。

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