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相続・遺言

2種類の相続放棄 2012年08月03日

テーマ:相続・遺言

 司法書士は、相続の放棄という用語をよく聞きます。「他の相続人は相続を放棄したので、私が相続します」といった具合です。しかしこの場合の相続放棄は、民法938条以下の相続放棄とは違います。つまり相続放棄と言う用語は2種類の意味で使われているということです。

 先の「他の相続人は相続を放棄したので」というのを正確に言うと、「他の相続人は相続しないという遺産分割協議をしたので」ということです。具体的には、そのような遺産分割協議書に実印を押して、印鑑証明書を提出することです。裁判所は関係ありませんし、期間の制限もありません。

 これに対し、法律(民法)で定められている相続放棄は、相続の開始を知ったときから3ヶ月以内に、家庭裁判所に対して行うものです。これは通常、プラスの相続財産がなく、あるのは借金だけという場合に、相続人がその借金を免れるために行われます。

 世間では一般に相続放棄とは前者の意味で使われます。しかし家庭裁判所に前者の相続放棄のことを聞きに行ったら、後者の相続放棄のことを教えられたという話もありますので、注意が必要です。

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