テーマ:社会福祉
2月15日に法律講座「生活保護のあり方を考える-キーワードは“ワークフェア”-」の講師をしました。予想を超える30人以上の参加があり、時間をかけて準備したかいがありました。今日は私がキーワードとした“ワークフェア”について書きたいと思います。
ワークフェアとは“ワーク(労働)”と“ウェルフェア(福祉)”の合成語 で、あえて日本語に訳せば、「福祉から就労への移行を重視する政策」と言えるでしょう。日本ではワークフェアを表す単語として「自立支援」という用語がよく使われます。平成17年から実施されている生活保護受給者の自立支援プログラムはワークフェアの典型です。
現在、「福祉から就労への移行を重視する」ことに反対する人はほとんどいないと思います。問題はその手段として強制力をどの程度用るかです。上述の自立支援プログラムは強制力を伴うことには消極的でした。ところが今年の1月に発表された「生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会」報告では、ある程度の強制力を認める記述があります。私自身は迷っているところですが、ただ一律の強制はうまくいかないと思っています。
Copyright© 天野司法書士事務所 All rights reserved.