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相続・遺言

法定相続分とは何か。 2013年09月11日

テーマ:相続・遺言

 司法書士会から、「民法900条第4号ただし書の規定のうち嫡出でない子の相続分に関する部分に係る最高裁判所の決定がされたことに伴う不動産登記等の事務処理に関する当面の取扱いについて」という長いタイトルの連絡がありました。要するに、今回の最高裁判所大法廷決定(平成25年9月4日)により、平成13年7月1日以降に発生した相続では、婚外子の法定相続分が他の相続人である子の相続分と同率として取り扱われることになることの確認です。

 今回の違憲決定は、法律婚の保護よりも子の差別の禁止を重視したものとして当然、支持できるものです。しかし決定の報道や論評はそこで終わっているものが多く、日頃、不動産の相続登記を行っている司法書士としてはやや不満の残るものでした。その原因は、法定相続分とは何で、実務上はどのように取り扱われているかという「そもそも論」が欠けているからです。

 法定相続分とは、法律(民法)が定めた相続人の持分です。例えば相続人が配偶者と子が2名であれば配偶者が2分の1、子が4分の1とされています。重要なのは、法定相続分は相続人の話し合い(「遺産分割協議」といいます。)で自由に変更できるということです。先の例では、配偶者がすべてを相続することも、子の一人がすべて相続することも自由です。現実には法定相続分どおりに相続する例は少ないと思います。子の間でも父母と同居してきた者と別居している者では、同居してきた子の方が多く相続するのが通常です。ですので私はいつも、「相続分は話し合いで自由に決めて下さい。法定相続分は建前です」と説明しています。
 
 仮に遺産分割協議が成立せず、家庭裁判所が遺産分割審判をするときは法定相続分が基準になります。今回の最高裁の決定は遺産分割審判に対する東京高等裁判所の決定を破棄したものです。

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